元請と下請けの関係
連日ニュースを騒がせているミートホープの食肉偽装事件。
この会社の行った行為は、言い訳の出来ない事であり糾弾されて然るべきだと思う。
ただ、大手食品会社の下請け企業であるこの会社一つを叩いて終わりで良いのだろうか。
本当に、元請各社は偽装に気付いていなかったのか?
自分も、職種は違うが大手企業の下請け(東ガスの孫請けになるか・・)なので
身につまされる感じがあります。
我々も含めどの業界でも、下請け企業は元請からの厳しいコストダウンを毎年のように
求められ、応じなければ仕事が回ってこないと言う図式があります。
その中で、下請けはどのように利益を出すか。
人件費のカットをし、無駄を無くし、コストの安い仕入先を探し・・・
それでも駄目なら・・・・・手を抜く・・・・
このような事は残念ながら多くあります。
安全をお題目で掲げている大手企業も、コストダウンを迫ればどうなるかを
実は知っているはずです。
そして問題が起きても、下請けが勝手にやったことだからと切ってしまえば済むと・・・
今回のミートホープのい件も、コストダウンを迫れば肉の品質が保てない事は、
元請各社も暗に知っていたと考えるのが自然のように思います。
安全を追求するには、時間とコストが掛かります。
そこを削り、利益を出そうとするとどうなるか・・・
この事件は、現在の日本の企業形態の悪い部分の縮図のようです。
そして我々下請け企業にも、これから生き残っていく為に
どのような企業体質に変えなければならないかを問題定義されたように感じます。
ミートホープ社のように偽装をした仕事をすれば、企業の将来はありません。
もう一度、自らの仕事を見つめ直さなければならないでしょう。