ドライバービット比較（番外編） ＨＩテンション・ザグリビット

この前購入した、ＨＩテンション・ザグリビットですが、
前回の記事で心配した通り、一般の締め込み作業には全く適しません。

余りにも作業用途が限定されてしまうビットの為、通常のテストは行わずに
「　番外編　」として、感想を書かせて貰います。




　　





まず結論から先に言うと、先にザグリ（皿取り）した後のコースレッドの
締め付け以外は、使えません。。。

　




ザグリ用の刃の付いた特殊な形状の刃先が、ビスへの食い込みを非常に悪くしています。
コースレッドのようなリセス穴の広めのビスには、なんとか合いますが、
他のビスでは、フィット感が全くなく滑ってしまうので怖くて使えません。

タッピングビスの済め付けでは、余程慎重に締めないと直ぐにリセスを潰してしまうし、
ノープラグビスに至っては、まともに締め込みを行う事も厳しいです。


　　　
　　　　コースレッドでも、これだけ隙間が開きます。



試しに、鉄アングルへのドリルネジの締め付けを行ってみたのですが、
着地時に、ほぼ全てのビスのリセスを潰してしまいました。
また、ビット自体が非常に硬く感じて、かなりの衝撃が伝わります。
軸細のトーション形状なのですが、その効果を実感する事が出来ませんでした。

　
　　　　　　　　　　　　　　　　テスト後の刃先は、かなり潰れています。。。

　



残念ながら、このビットでの一般作業はお勧めしません。
常にビット滑りによる母材への損傷を注意しなくてはならず、プロ用途では
怖くて使えません(-_-;)

ビット交換無しで、ザグリ面を取りたい作業での使用限定ビットです。
でも、きちんとした作業をしたいならば、ザグリドリルを別途用意して　
ビット交換しながら（　もしくは他のドリルを用意して　）、
締め込み作業をした方が良いと思います。
その時の締め込みビットは、他のビットでね！