クレームなのか?

今日工事に行った新設現場( 売り建ての造成現場。)ですが、
建物の中に入ると、何だか様子が変?


大工さんは愛想の良い方でしたが、どうも落ち込んでいるのか元気がない。
その内に、現場監督や下請けの工務店の社長、そして施主様が相次いで現場に
集まってきました???



建物の構造や施行内容について懸命に説明する監督。
その施行方法について、言い訳(?)をする、下請けの工務店の社長。
納得行かない顔で、彼等に質問をする施主様。
そして、覇気のない顔で、その様子を聞いている大工。。。。。


どうやら、施主様が外壁構造合板を打ち付ける釘が斜めになっている打ちミスを
何箇所が見つけてしまったらしく、手抜きをしているのではと、
大工への信用をなくしてしまったようです。




エアーで打ったであろうその釘は、間柱から外れているが確かにかなり目立つ。
でも、よく見ると( もめてたので、そ~っと見たのですが^_^; )
外れている箇所の脇には、打ち直しをしてきちんと留まっている釘がある。

綺麗な仕事かと問われれば、自分から見ても微妙な感じですが、
この手の建て売り業者の建物では、良く見受けられる大工仕事です。
業者から見れば、許容範囲だったのかもしれません。
また他の施工箇所は、この工務店にしては、綺麗な部類の工事に見えます。。。

でも、施主様から見れば許せない事ようで、施行大工の交代を求めているようで
現場監督の説明にも懐疑的な表情です。




業者サイドから見れば、うるさいクレーマーのお客と見る向きも多いでしょう。
事実、何の問題もない箇所にも、クレームを付けているのが聞こえます・・・・・

しかし、工務店の社長が言い訳をしてしまった時に、施主様が・・・・・
「 私はこの家のために○千万の借金をしたんだ! 
  孫が大きくなるまで、この家に住み続けるんだよ、分かるか!! 」
怒りを押し殺した声で、その言い訳を遮りました。

そう、建てる業者側にとっては、○○町○号棟と言う単なる一棟なのですが、
施主様にとっては、一生を投じた唯一無比の建物なのです。
その考え方のギャップが、下請け工務店の社長と、お客様との会話の中に
感じら取れてしまいました。。。



確かに最近は、細かく口うるさいお客様が増えているのは実感しています。
でも、この不況の中で大金を払って一生の買い物をしていると考えると
口うるさくなるのも、当然なのかもしれません。

「 この客はクレーマーだから。。。」と簡単に言うのは、業者の逃げなのかもしれない。

自分も、大枚を叩いて( 借金ですが^_^; )1年前に家を購入したばかりですから、
お客様の文句を言いたくなる気持ちも分かります。



この不況下の今の時代、注文の多い( クレームの多い )お客様にいかに満足して
引き渡せるかが、これからの建築業界のプロには求められるのでしょう。


現実は、厳しいですけどね・・・・・











今日の現場の大工さんですが、結局他の大工と替えられてしまう事になったようです。
悪い大工さんではないだけに、個人的には残念です。

信頼と信用・・・・・職人にとって一番大事な事だと改めて実感した出来事です。






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