ライフラインを守る

13年前の1月17日午前5時46分52秒、阪神・淡路大震災が発生。
6千名以上の死者、4万名以上の負傷者、そして30万名以上の非難者数を出す。

この戦後最大の都市型震災により、電気・ガス・水道のライフラインは寸断され
機能しない状態が続き、その脆弱さを露にする事となった。

またライフラインの復興は、埋設管の被害が大きかったガス・水道が時間が掛かり、
ガスに至っては4月末まで掛かってしまった。



=====================================






現在の生活においては、当たり前にある電気・ガス・水道のライフライン
スイッチを入れれば電灯が明るく部屋を照らし、
蛇口を捻れば直ぐに、水が際限なく出る。
そして、コンロを付ければ火がつき、入りたい時に暖かいお風呂に入れる。

人は、「 灯・火・水 」を自由に使う事が出来るようになった。
いつも側にあるのが、当然のように・・・・・

しかし、この暮らしは、自然の摂理から見ると非常に脆弱な基盤の上に成り立っている。
それは、大きな震災が起こると何時も問題となって表れる。


でも、今の我々の生活において、ライフラインのない生活は出来ないであろう。
後戻りは出来ない・・・・・技術の進歩によって、解決しなければならない。







阪神・淡路大震災の後、ガス・電気各社、及び水道局は、地震や災害に強い
設備の開発に、積極的に取り組み始めました。

ライフライン共同構の整備や、埋設管及び室内配管の材質の変更。
また、ライフライン各社の連携の整備・・・・・など、様々な対策が取られています。

しかし、技術開発が進んだ現在においても、震災対策については、
やっと、第一歩を踏み出し始めたに過ぎず、設備の脆弱さを解消出来たと
言えるレベルには、到底達していません。






自分も、ライフラインの一部であるガスの工事をしています。
毎年1月17日になると、震災の被害、現在の暮し方、今後のガスのあり方・・・・・
などを考えてしまいます。
一介のガス工事職人が、あれこれ考えても、良い考えが浮かぶ訳もないのですが、
自分の仕事を見つめ直す、大事な日になっています。


     「 ライフラインを守る為に、今何をするべきか。」

現場で実際に工事をしている者は、常に考えていなければいけない事でしょう。
そのためには、一つ一つの地道な仕事の積み重ねをしていく事が大事なのです。
小さな事でも手を抜かず、常に確認をしながら、正確な工事をする事が
我々職人が出来る、ライフラインを守る仕事なのだと考えています。